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2007.04.07

川の石とカニ

ある川の中ほどに大きな石がデンと陣取っていた。20073_053

石は川の急な流れにも負けず、周りにしぶきをいっぱいかぶりながら絶えることのない水の流れの中でがんばっていた。

一匹のカニが石の下にねぐらを求めた。石とカニは仲良しになった。

石は友達がほしくて仕方がなかったのでよろこんだ。

「カニさん、ぼくのくぼみでいつまでも暮らしていいよ。」「ありがとう、私が役に立つことがあったらお手伝いするからね。」

時が経つと石はすこし石頭になってきて、それと同時にいばりんぼうになってきた。

「カニさん、ぼくは石で動けないので友だちをたくさん連れてきて。」

「わかったわ、石さん。」

カニは泡をふきながらザリガニや岩魚やふななどを呼んできた。

「カニさん、ぼくは石だから料理ができないのでカニさんがみんなに料理を作ってあげて。」

「カニさん、後片付けはカニさんがやって、だってぼくは石だから動けないからね。」

「カニさん、洗濯と掃除もついでにしといてね。だってぼくは石だからできないから。」

石頭の石はどんどんカニさんにいろいろな仕事を押し付けたので、年取ってきたカニさんの足がとうとう一本取れてしまった。

カニさんは友だちだった石頭の石くんがいやになって、ねぐらを変えることにしました。

友だちのうしがえるさんが浮き草に隠れた心地のいいくぼみをみつけてくれた。

ある日の夜、川の上流から一気に水が流れてくるとても大きな鉄砲水があlった。

石頭の石さんは強い水の力でほかの大きな石にぶつかり、とうとう割れてしまったのです。

そして、水の中にある小石に混じってしまい、いばりんぼうの石頭の石くんだとわからなくなってしまいましたとさ。

おしまい

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